PowerBook 2400のメモリーの秘密!

私、マックメムの店長猪川でございます。この度はマックメムにお立ち寄りいただきまし
て誠にありがとうございます。

前回メモリー最大容量の秘密なるものを書きました。その最後にちょっとPowerBook2400の
メモリーについての裏話を書いたら、これに関するお問い合わせが多
く、”どのようにしたらPowerBook2400のメモリーを128MBにすることが出来るのか、
詳細を教えてください!”という質問がどっときました。さすがは2400ユーザー。熱い魂
は今でも健在でした(^_^;。

そのため、PowerBook2400のメモリーに関する話題をこちらに改めて集めることにしま
した。


前置き
まずはそのメモリー最大容量の秘密
にどのようなことを書いたかを再度以下に掲載します。

このメモリーの最大搭載量についての今だから言える秘密の話を1つ。

PowerBook2400は長いこと最大増設容量は64MBと言われておりましたが、
実は後
に96MBまで搭載できることがわかりました。で、この情報
を日本の某メモリーメーカーにこっそり流したのは私、
猪川です
(I社のMさん、もう時効だから許してね)。

その当時PowerBook2400には64MBのモジュールしかなく、128MBを是非とも作って
欲しいという!というメモリーメーカーへのユーザーの働きかけが起きていました。
メモリーメーカーも一生懸命やっていたと思うのですが、難航していました。
それもそのはず、PowerBook2400は128MBをサポートするようには設計されていな
かったのです。

その当時私は今は亡き米国のアップグレードカードメーカーのN社にて働いておりました。
で、その当時N社ではG3の製カードが大ヒット。1枚10万円を超えるカードがざらに
ありましたが、それが作ればどんどん売れていく状態。なんせ、その当時の604やら
603のパフォーマンスの2倍とか3倍とかのスピードが出るようになったのですから、
無理もありません。

で、N社はその勢いに乗ってPowerBook2400のアップグレードカードをつくることに
なりました。そして、とあるご縁で、
デザインはN社、製造は
PowerBook2400のOEM先である日本のI社
が行うことになり
ました。

これはN社にとっても心強いものでした。なんせ、2400を世界で一番知っているI社の
エンジニアがこのプロジェクトに参加してくれたのですからです。

で、その打ち合わせの時のこと、
そのエンジニアのMさんが持ってい
たPowerBook2400にはなんと96MBのモジュールが載っ
ていたのです。
えー!?こりゃびっくりですよ、それまでの常識では
PowerBook2400には64MBしか搭載できないことになっていたのですから。

彼曰く
”1バンク32MB分を余計に認識しますが、アップル
には内緒で、隠してあります”
とのこと。

実はこれもMさんが教えてくれたI社での開発裏話ですが、I社ではアップルが
PowerBook2400の設計を依頼して来たときに、
ハードの設計は以下の3点
を盛り込んだそうです。
1.CPUははドーターカード式にして将来G3カードに載せ
  替えられるようする。この時のアップルの要望はCPUは
  3400と同じマザー直付け。

2.PCカードスロットのカードバス対応。
  この時のアップルの要望はPCMCIAカード対応のみ。

3.G3用にメモリーも大きなものが必要になるだろうと
  増設できるようにしておく。この時のアップルの要望
  最大64MB。


で、こんなことアップルに素直に話しても却下されるので、1については製造での品質
向上を理由にし、2と3については隠しておいたという理由らしいのです。

ところがご存じのとおり、ジョブス氏の一言でPowerBook2400は603eのCPUで終わっ
てしまうわけで、この機能は日の目を見ることなく終わることになります。

で話を戻して、私はまずMさんの説明をもとに自分でこの96MBを自作することにしまし
た。この時N社製のPB2400用64MBモジュールはたくさんありましたので、それを開発
目的で1枚もらい、そしてそのモジュールに使用されているメモリーチップを4つこれま
た、開発目的でストックからもらってきました。

で、どうやって作るかというと既存のモジュールの表面にある4つのメモリーチップの上
に4つメモリーチップを重ねます。亀の子状態にするわけです。そして、下のメモリー
チップの足に上の足をはんだづけするわけです。1つのチップに52ピンあって、それが
4つもあるわけです。ピンとピン間がコンマ数ミリですから、1本1本丁寧に息を殺しな
がら、半田づけしていきます。拡大鏡みたいなものを通してせっせとハンダ付けします。
それが終わると、今度は上のピンと下のピンがちゃんとハンダ付けされているか、
テスターで導通テストをします。で、全部パスするまでに、ざっと4時間ぐらいはかかり
ました。肩はもうこりまくりで、こちこちです。そして、1ピンだけジャンパーして、
接点の1つにはんだづけしてできあがり。

で、装着して2400を起動すると、ハードの問題を知らせる悲しいガラスの割れる音。
どこかのピンがショートしていないか、またはどこかのピンがハンダ付けされていない
のか1本1本またチェック。で、それを数回繰り返してやっとハッピーマックが登場。
うれしかったです。


上から見た図と斜めの図、ジャンパー線と亀の子状態がわかります。

この作業は会社の業務時間内に開発の調査目的でやりましたが、もちろんそれはあくまで
建前。
本音は、世界で2枚目の96MBモジュールを手に入れる
ことだったわけです。


で、そのモジュールの製作に成功したのを良いことに、
私はその2400の96MB
のモジュールをN社で作るように、企画書をいそいそと作っ
て上司に提出しました。
G3カードと一緒に抱き合わせでも、ばら売りでも、
その当時のユーザーは2400の少ないメモリー領域にがっかりしていましたから、間違い
なく売れると踏んでおりました。

ところが、この96MBメモリーの製造・販売については却下
されてしまったのです。
というのも、N社はすでにメモリーの製造から手を
引いていたことと、2400は日本市場向けの製品でしたから、メモリーがどれだけ販売で
きるかわからずリスクが大きいこと、そしてあまり興味がなかったことが原因としてあり
ます。

で、結局N社で作らないのだったら、
この事実を眠らせておくのはもっ
たいない
と考えました。そこで、日本の128MBの調査をしていた某メーカーに、
私が情報を流したのです。ただし、私は96MBなら認識するという事実だけしか話しはしま
せんでした。その後、このメーカーは自力で調査して、製造にこぎ着けました。さすが
だなーと思いました。今2400ユーザーが持っている96MBモジュールはこのメーカー製
だと思います。

あ、ちなみに私の2400は搭載量を後日128MBまでにしました。上記の96MBのマザー
ボードに16MBのオンボードメモリーを載せて合計112MBが最大だったのですが、実は
Mさんがもう1つ秘密をおしえてくれました。
”オンボードのメモリーは
16MBですが、実は32MBまで認識しますから、もう1組亀
の子を作って、オンボード上の回路を殺せば128MBまで増
設できます。”
これを聞いた私は、この世に誰も持っていない
PB2400を作ることが出来ると、にんまりしたのはいうま
でもありません。


私は
結局この後、試行錯誤の末に世界で1つ、128MBの
メモリーを持つ2400
をつくったのでした。でもわずか16MB増やすために
1週間を費やしたのは、正直アホでした。

それにしても、懐かしい思い出です。今ではiBookでさえ640MB搭載できる世の中です
から、本当世の中便利になりました。


PowerBook2400用128MBの作り方

まずはご注意です。

正直言いまして、96MBモジュールとマザー上のオンボードメモリーを合計すると112MB
です。この128MBモジュールを使用すると128MBですから、
その差は16MBに
しかなりません。たった、16MBです。
実用ではほとんど変わらない
と考えて結構です。しかし
128MB化はかなり時間と手間がかかります。
リスクもあります。ですから、正直なところ2400を128MB化するメリットは
ほとんどありません。
唯一のメリットは世界で数少ないマシンを持つことが
出来るという
自己満足と、他のユーザーに自慢が出来るということぐらいです。
しかし、
この不純とも思われるこの2点の動機こそが、改造の
純粋な動機
であると私は理解しています(^_^;。ですから、もし興味がありましたら
改造は
止めません。是非ともがんばってくださいませ。
ただ、2400が壊れてもマックメムでは責任はとれませんので、その点はご了承ください
ませ。あくまで
自己責任で行ってくださいませ。


準備頂くもの
1.64MBモジュール2枚
 (または64MBモジュールに使用している同じメモリーチップを8枚)
2.はんだ、はんだごて
3.リード線
4.ピンセット
5.その他諸々


製作方法
0.64MBモジュール1枚から亀の子にする8枚のチップを取り除く。
1.その8枚をジャンパーする14ピンをのぞいて亀の子状態にハンダ付けする。
2.14ピンをジャンパーして、表裏、特定の接点にジャンパーする。
3.マザーボードのオンボードメモリー8枚を取り除く。
4.メモリーソケットの左から2つめの接点と取り除いたオンボードメモリー跡の特定の
  接点をジャンパーする。

詳細の写真と図


表面


裏面







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