
マックメム主任の野口です.
いつも、マックメムのメモリーをご使用いただきまして、ありがとうございます。
今回は、2005年10月に販売されたiMacG5(iSight、マックメム分類iSight内蔵)、PowerMacG5(Late2005、マックメム分類DDR2)、PowerBookG4 15/17inch(Double Layer Super Drive、マックメム分類TYPED)で新しく採用されたDDR2メモリーについてのお話です。DDR2メモリーは、図.1のようにMain Clockの4倍でデータの入出力が可能です。DDR2メモリーの特徴を、DDRメモリー、SDRメモリーと比較しながら、まとめてみました。
図.1 DDR2メモリー(DDR2 SDRAM)読み出し動作 |
1.DDR2メモリーの動作について
メモリー(メモリーモジュール)には、SDRAMチップが複数搭載されています(図.2)。
DDR2メモリーには、DDR2 SDRAMチップ、DDRメモリーはDDR SDRAMチップ、SDRメモリーはSDR SDRAMチップが搭載されています。
図.2 メモリー(メモリーモジュール)とSDRAMチップ |
SDRAMチップ内には、データを保持するメモリセルアレイと、読み出しデータを保持するラッチ回路、入出力回路などがあります。SDRAMは、Clockに同期して、データの読み出し、書き込みを行います。SDRAMのメモリーセルアレイは、メモリー(メモリーモジュール)の動作Clock(Main Clock)と同じ周波数で動作しますが、入出力回路の動作は、DDR2/DDR/SDR SDRAMでそれぞれ異なります。図.3にDDR2/DDR/SDR SDRAMの読み出しを簡単に表してみました。
図.3 DDR2/DDR/SDR SDRAMの読み出し動作 |
SDR SDRAMの入出力回路は、Main Clockと同じ周波数で動作します。Main Clockの1倍のデータ転送速度となります。
DDR SDRAMでは、Main Clockの2倍で入出力回路が動作します。Main Clockの2倍のデータ転送速度となります。
DDR2 SDRAMでは、入出力回路の動作がMain Clockの4倍になります。Main Clockの4倍のデータ転送速度となります。
これは、メモリーセルアレイの高速化が難しいため、一度に読み書きするデータの数を多くし、入出力回路の動作を高速化して、データ転送速度を大きくしています。
2.システムプロファイラでの表示は?
今回販売された、iMacG5(iSight内蔵)、PowerMacG5(DDR2)、PowerBookG4 15/17inch(TYPED)のメモリー(メモリーモジュール)は、DDR2メモリー(PC2-4200)です。
PowerMacG5(DDR2)に8GB(1GBx8,ECCなし)搭載時、PowerBookG4 15inch(TYPED)に2GB(1GBx2)搭載時には、システムプロファイラ(OS10.4.1)では、以下のように表示されます。
図.4 PowerMacG5(DDR2)のシステムプロファイラ表示
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図. 5 PowerBookG4 15inch(TYPED)のシステムプロファイラ表示 |
PowerMacG5(DDR2)では、PC2-4200U-444、PowerBookG4(TYPED)では、PC2-4200S-444と表示され、それぞれの意味は以下の通りです。
表. 1 DDR2メモリーのパラメータ
PC2 |
DDR2メモリー |
4200 |
最大データ転送速度4200MB/sec(4.26GB/sec) |
U |
バッファーなし |
S |
SODIMM(サイズの小さいノートパソコン用) |
444 |
メモリー特性値(左からそれぞれ、CAS Latency,tRCD,tRP) |
3.AppleHardwareTestでテスト!
PowerMacG5(DDR2)、PowerBookG4 15inch(TYPED)にDDR2メモリーを搭載し、AppleHardwareTest(AHT)を行ってみました。AHTのバージョンは、PowerMacG5(DDR2)では、PowerMac Version 2.5.2、PowerBookG4 15inch(TYPED) は、PowerBook Version2.5.2です。 それぞれ前機種に比べテスト時間が少し長くなっています。 AHTでは、メモリー以外の他のハードのテストも行いますが、テスト時間のほとんどがメモリーテストです。テスト時間が長くなった詳細な理由はわかりませんが、AHTのバージョンアップにより、テスト方法やテスト項目が変更、追加された可能性が高いと思います。
表.2 AppleHardwareTest時間
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Os |
メモリー |
AHT Version |
簡易テスト |
全テスト |
PowerBook G4 15inch 1.5GHz(TYPEC) |
10.4.1 |
2G(1Gx2) |
2.2(PowerBook) |
6分28秒 |
45分16秒 |
PowerBook G4 15inch 1.67GHz(TYPED) |
10.4.2 |
2G(1Gx2) |
2.5.2(PowerBook) |
8分39秒 |
71分58秒 |
PowerMac G5 2GHz Single (2GHz) |
10.3.5 |
8G(1Gx8) |
2.1.1(PowerMac) |
17分26秒 |
271分19秒 |
PowerMac G5 2.5GHz Dual (DDR2) |
10.4.1 |
8G(1Gx8) |
2.5.2(PowerMac) |
20分43秒 |
303分09秒 |
4.メモリーの比較
DDR2メモリーをDDRメモリー、SDRメモリーと比較してみました。大きさは同じですが、切り欠きの位置が異なります(図.6、表.3)。
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![]() |
図.6 SODIMM[左]と、DIMM[右] (上から、SDR、DDR、DDR2) |
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ノートブック用のSODIMMでは、DDR2 SODIMMとDDR SODIMMでは、Pin数は200で同じですが、切り欠きの位置が異なりますので、"互換性はありません"(図.7)。
図.7 DDR2 SODIMM(上)、DDR SODIMM(下) |
また、動作電源電圧は、DDR2メモリーは1.8V、DDRメモリーは2.5V/2.6V、SDRメモリーは3.3Vとなっています。PowerBookG4(TYPED)では、1.8Vで動作するDDR2メモリーを搭載することにより、バッテリー駆動時間が1時間長い5.5時間になりました(Apple公称)。
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SDR |
DDR |
DDR2 |
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データ転送速度 |
PC100:800MB/sec |
PC2100:2.13GB/sec |
PC2-3200:3.20GB/sec |
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サイズ(幅) |
DIMM |
133.35mm |
133.35mm |
133.35mm |
SODIMM |
67.6mm |
67.6mm |
67.6mm |
|
Pin数 |
DIMM |
168 |
184 |
240 |
SODIMM |
144 |
200 |
200 |
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動作電源電圧 |
3.3V |
2.5V/2.6V(PC3200) |
1.8V |
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5.まとめ
・DDR2メモリーは、高速かつ低燃費!
DDR2メモリー(PC2-4200)は、それ以前のMacで採用されたDDRメモリーに比べ、高速化(最大データ転送速度↑)、低消費電力化(動作電源電圧↓)されています。これにより、最大データ転送速度は、4.26GB/secとなり、CPUの処理能力をより充分に活かせるようにようになりました。PowerBookG4(TYPED)でも、DDR2メモリーを搭載していますが、そのデータ転送速度は最大2.66GB/secとして本体が設計されていますので、高速化されていません。しかし、DDR2メモリーによる低燃費(バッテリー駆動1時間増)が充分に活かされています。
今回は、DDR2メモリーついてまとめてみましたが、2GBのDDR2メモリーや、ECC付きDDR2メモリーなどが入手できれば、評価したいと考えています。DDRメモリーからDDR2メモリーへ、更にDDR3メモリー等も研究開発されていますので、今後も新しいメモリーについて分かりやすく解説できればと思います。今回の"DDR2メモリーについて"、ご意見、ご質問、ご感想などありましたら、主任野口迄お願いいたします。
用語 SDRAM:Synchronous Dynamic Random Access Memory
SDR:Single Data Rate
DDR:Double Data Rate
DDR2:Double Data Rate 2
SODIMM:Small Outline Dual In-line Memory Module
DIMM:Dual In-line Memory Module