大学博物館で植物の研究をしている、遠藤さんのコラムです。
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No.021
Emotion Ring
ソニードリームワールド2002
9月24日 火曜日

遠藤です。みなさんこんにちは。



先日、横浜にある、パシフィコ横浜で行われたソニードリームワールド2002に行って来ました。

Sony1社でパシフィコ横浜という大きな会場を埋められるということと、来場者もたくさん来ているのをみて、素直に感激してしまいました。

入り口にはこんな注意書きがあって、遊び心のある会社だなと思いました。



ペットはだめだけど、AIBOは大丈夫、という意味ですよね。

そのAIBOのコーナーに行ってみると、子供用にAIBOが自由にさわれるコーナーがあり、盛況でした。
観察していると、AIBOを床において遊んでいる子より、抱き上げている子の方が多いのに気がつきました。



AIBOは床において遊ぶことを前提に設計されており、抱き上げると、ダンスや芸などがきちんと見えないのですが、子供はお構いなしに抱き上げて遊んでいました。

これは、AIBOのロボットとして、音声認識ができる等の魅力(機能)というよりはむしろ、キャラクターの魅力で遊んでいるようでした。

遊んでいる子供に話を聞いてみると、「だっこするには重い」「もっとふわふわだともっとかわいい」ということをはなしてくれました。
同じAIBOで遊ぶのでも、大人の遊び方と子供の遊び方ではずいぶん違うな、と思いました。

子供は、ロボットとしての機能よりも、かわいくて動くおもちゃとしてみているようですね。AIBOの発売の後で、それに似た安価なおもちゃが人気と聞いていましたが、その理由がわかったような気がしました。


ポストペットのコーナーでは、今開発中のポストペット*1)の発表をしていました。



今度は、ペットやおうちをはじめとしてすべての物が3Dとなるそうです。

3Dになるに当たって、コンピューターでポストペットを遊ぶための3D描画能力が十分あるかどうかを検証するために、ベンチマークソフトを配布しています。*2)

このソフトはキャラクターなどがOpenGLによって描写されるため、OpenGLのベンチマークソフトとなっています。
ふつうのベンチマークソフトと違って、ポストペットのキャラクターを使うなどして、かわいらしい仕上がりとなっています。

ベンチマークを行うと最終的な結果が数値になって現れ、その数値が1000以上だときちんとキャラクター等が動くようです。

試しに自宅にある2台のコンピュータでベンチマークを動かしてみました。

・PowerBookG3 233/12inch
Result 112

・Thinkpad X22 Pentium III 800Mhz
Result 2515

PowerBookの方は動作保証(G3 300Mhz)に達していませんので、この程度で仕方がないと思いますが、3Dを多用するようなソフトは全く使わないので、普段アプリケーションを使っている分にはこの2台の差はそんなに感じていませんでした。それだけに、こんなに大きな差がつくのかとびっくりしました。

みなさんのコンピューターでの値はどのくらいになるのでしょうか?
PowerBookG4のようなmacを使っていらっしゃる方は高いスコアがでるかもしれませんね。

1)
http://www.postpet.so-net.ne.jp/free/info/app/beta/

2)
http://www.postpet.so-net.ne.jp/free/info/app/benchmark/index.html


No.020
ツリーウォッチング
木を切らないで樹齢を知る方法
9月10日 火曜日

遠藤です。みなさんこんにちは。

八ヶ岳はもう、紅葉の季節の始まりでした。



私にとって今年最後の移動教室は、もう秋の装いでした。

移動教室では子供たちとハイキングコースを歩きながら話をしたりするのですが、いろいろ話をしたなかで、一番興味を持ってもらえた話に「木の年齢を調べる方法」の話があります。

みなさんは、木の年齢を知るには、どうしたらいいと思いますか?普通は、木を切って、年輪を調べれば、わかります。

では、木を切らないで木の年齢を調べるにはどうしたらいいでしょうか?

すべての木に当てはめることはできないのですが、日本の木は、毎年冬になると冬芽を作って冬眠するため、冬眠したところが「節(ふし)」となります。

ですから、節と節の間だの枝が1年間に延びた部分、ということになります。

そこで、木の枝をよく見て、節の数を枝先から、根元に向けて1年目の節、2年目の節・・・と順番に数えていくと樹齢がわかります。ただし、幹が太い高年齢の木は数えるのが難しいかもしれません。

わかってしまうと簡単なのですが、子供たちに教えると、みんな喜んで木の年齢を数えていました。

文字だけではわかりにくいかもしれませんので、いくつか例を挙げてみたいと思います。

まず、このマツの写真を見てください



さて、このマツの枝は何歳でしょうか?どこに節があるのかに気をつけてみてください。






青い矢印が節ですので、この枝は5年目の枝、すなわち5歳だということがわかります。
木全体の年齢を知りたい時にはこのままどんどん幹の節の数も数えていき、最終的に地上まで行き着いた時がその木の年齢と言うことになります。

つぎの写真は、リョウブです
さあ、今度は下の答えを見ないようにして、考えてみてください。



どうでしたか?答えは下にあげておきます。






こちらも5年目(5歳)の枝でしたね。みなさんはわかりましたか?

普段何気なく見ている木でも、年齢を推定するという観点で観察するとハイキングに出かけた時も、街路樹を見る時でもちょっと楽しくなるのではないでしょうか?

移動教室が終わってしばらくして、子供たちが移動教室の感想文を書いて送ってくれました。「家の木の年を数えたら、63さいでした」と書いてくれた子がいました。

自分の家に生えている木の節をいっしょうけんめいに63個まで数えているかわいい姿を想像しながら、感想文を読みました。移動教室で勉強したことを家に帰ってからも何らかの形で活かしてもらえているようでうれしくなりますね。


No.019
HPと電卓
9月1日 日曜日

遠藤です。みなさんこんにちは。

みなさんは、HPと聞いて何を連想されますか?

私はHPと聞けば、「測定器」のメーカーというイメージを持ちます。

もうちょっと、若い人に聞けば、「パソコンとプリンタのHP」となるでしょうね。

さらに、若い人に先日聞いてみたのですが、そうしたらなんと、「HP?、ああ、ホームページね。遠藤さん、ホームページ作ったんですか!」といわれてしまいました。

測定器のHPはすでに、アジレントテクノロジーズという新会社になって、HPはまさに、パソコンと、プリンターの会社になりました。

HPを特徴づけていたもう1つの製品ジャンルに「電卓」があります。この電卓事業からHPは撤退することになったそうです。

あの独特なキータッチと、逆ポーランド法入力はたくさんのファンを持っていたと思うのですが、もう、HPは電卓を1台も作っていないし、作る予定もないそうです。

私は、普段、科学技術、金融電卓を使うような仕事はしていないのですが、私がまだ子供の頃、新宿紀伊国屋で見たHP-12Cという横型の電卓のデザインが大変衝撃的で、手に入れたいと思っていました。しかし子供が買うには価格が高く、手に入れることはできませんでした。

HPの電卓撤退の報を受けて、私は急いで、あちこちを当たってみたのですが、どこにも在庫がなく、ようやく私が初めてHP-12Cを見た「紀伊國屋書店アドホック店」で、在庫していることがわかり、買うことができました。



欲張って、HP-32SIIという科学技術電卓もほしいと思ったのですが、店員さんに聞くと、撤退の発表があった日に40台売れてしまってなくなってしまったとのことでした。

HPの電卓に関する掲示板をのぞいてみると、壊れるといけないので2台買っておきましたとか、自分の子供が大学に入学したら使えるように3台買っておきました。なんていう技術者の書き込みがありました。

まだ、小学生くらいの子供のために、自分の思い入れのある「電卓」を用意しておくなんていう話はほほえましいですね。

私は日本でないなら、と思いアメリカの在庫を調べてみました。ところが、なんと日本では定価8000円のHP-32SIIが、約3倍のプレミアをつけて売られてるようでした。

これには私もびっくりしてしまい、あきらめるしかありませんでした。

HP-12Cは15年以上前から販売されていて、新品で買ったHP-12Cでしたが、電卓の入っていた外箱は新しくなっていたものの、マニュアルは当時のままの装丁でした。



会社名も以前の横河・ヒューレット・パッカードとなっており、また表紙も歴史を感じますね。


HPの電卓の特徴としてあげられる逆ポーランド法ですが、私はHP-12Cを買うまで、よく知りませんでした。買ってからしばらく使ってみて、逆ポーランド法はおもしろい文法だなと思いました。

実際どんな感じかというと、普通の電卓では

1,+,1,=、

という風にキー入力する計算をHPの電卓は

1,Enter,1,+

という風に入力するのです。

これは「1と、1を、たす」というように入力していくので、日本語によく似ているなと思いました。

また、

(3+2)×(4+6)を計算する時には普通の安い電卓では一回で計算できないのですが、逆ポーランド法で計算すれば、

3, Enter, 2, +, 4, Enter, 6, +, ×

のように入力すれば答えが出せます。

これも、「3と2とたし、4と6を足してそれぞれをかける」というように私たちの感覚と近いやり方で計算をすることができます。

HPの電卓事業撤退で、「じゃあ、自分たちで、良いのを作ろう」という活動をはじめた人たちもいます。

世界一小さなカメラメーカーとして有名な安原製作所の安原伸さんが中心となってはじめている「逆ポーランド法計算機械開発計画」(http://www.rpn.jp/)です。

こういう人たちがいるのは、頼もしいですね。
私も行方を見守りたいと思っています。

紀伊國屋書店の人の話では、HP-12Cについては10月頃まで在庫があると思いますとのことでした。

電卓は今や100円ショップでも購入できますが、こうしたこだわりを持った電卓をいつまでも使えるといいですね。


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